『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか』レビュー 8冊目:ビジネスNo.4
『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか』
著:ピョートル・フェリークス・グジバチ
こんばんは、masamariです。
今回は、ピョートル・フェリークス・グジバチさんの『世界一速く結果を出す人は、なぜ、メールを使わないのか』をご紹介します。
◾️著者について
ピョートル・フェリークス・グジバチさんはポーランド生まれの元Google人事担当者です。
ドイツ、オランダ、アメリカで暮らした後、2000年に来日されました。日本在住16年で、合気道や禅にも詳しい。
現在は、独立して2社を経営されています。
プロノイア社では、国内外の様々な企業の戦略、イノベーション、管理職育成、組織開発のコンサルティングを行っている。
2社目のモティファイは新しい働き方と良い会社作りを支援する人事ソフトベンチャーです。
◾️日本企業は、なぜ生産性が低いか
①持ち帰って検討しすぎる
著者が日本で仕事をしていて気付いたのは、「持ち帰って検討します」と言って先延ばしにするケースが多いこと。
どうしてもその場で解決できない時でも、「今その場でわかること」「今返事できること」を見つけて少しでも進めておくべきである。
②分析・検討しすぎる
著者が企業で研修をしていて思うのは、「検討しすぎる」ということ。
確かに私自身も考えすぎて行動するのが遅くなることが多々あります。
日本人は慎重な人が多いのかもしれませんね。
③打ち合わせ・会議など多くのコミュニケーションがコスト・ムダにしかならない
「意味不明の会議が多すぎる」「何度も同じ説明をしなければならない」「相談したいのに上司がいつもいない」、あるいは、「部下の細かいミスが気になり、自分の仕事が終わらない」など、コミュニケーションコストが高すぎて、仕事の中でストレスを感じてしまう。
私の周りでも、定時後にムダな会議が多く困っている知人がいます。
◾️世界より速く動くための仕事術
・結論を「次」に回さない
仕事を早く進めたいなら、「結論を出す」ことに期限を切ることが大事。
私の周りでは「いつまでにやるの?」という会話が頻繁に発生していますが、期限を決めていないといつまでもダラダラと先延ばしにしてしまいがちになります。
いつまでにやるのかゴールを決めることで、この日までに必ず終えるという責任感が、「今この瞬間」の集中力を高めてくれるのです。
◾️忙しくても、10倍の結果を出すために
・10%アップではなく10倍を目指す
Googleでは10xといって、「現状の10倍の成果が出るように考えることが求められている。
今すぐはできなくても、1年後、2年後を考えれば、10倍の何かを達成できる。そのために今、何が必要で、どんな仕事をするべきか、という考え方がGoogleには根付いているのです。
10倍の目標に対して7割を達成できれば、以前の7倍の成果が出ることになり、実質的には成功になります。
・10xで成功する人の共通点
①先を予見する
②相手の立場になる
③見解を明らかにする
④空気を読んで空気を壊す
⑤自分から責任を負う
⑥参加する
⑦ハートに耳を傾ける
⑧常識を破る
⑨前向きに失敗する
⑩問いかけを続ける
⑪視点を変える
◾️おわりに
著者がこの本で一番伝えたいたいのは、「自分の仕事を壊す」ということです。
自分の仕事を自分でしなくて済むようにすることこそ、究極的な「効率化」であり、今後生き残るために必要なことです。
ITやAIに仕事が奪われると恐れる人がいます。
そんな時代には、「自分の仕事がなくなる」ことを恐れるのではなく、むしろ「どうしたら自分の仕事をITに置き換えられるか」「どうすればもっと自動化・省力化できるか」を考えてほしいと著者は言います。
「ピンチはチャンス」という言葉をよく耳にしますが、今はまさにそんな時なのかもしれないですね。