『孫社長にたたきこまれたすごい「数値化」仕事術』レビュー 59冊目:ビジネスNo.39
『孫社長にたたきこまれたすごい「数値化」仕事術』
著:三木雄信
こんにちは、masamariです。
今回は、三木雄信さんの『孫社長にたたきこまれたすごい「数値化」仕事術』をご紹介します。
◾️孫社長が「数値化」に徹底的にこだわる理由
ビジネスパーソンであれば、誰もが多かれ少なかれ、数字を意識しながら仕事をしている。
営業であれば今月の売上、WEBマーケティングの担当者ならサイトへの訪問数やコンバージョン数、人事であれば新卒学生の応募者数や社員の離職率が気になる。
むしろ、数字を全く意識しない人の方が少ない。
これが経営者や管理職になれば、尚更である。
中長期的な経営計画から日々の予算管理やコスト管理まで、組織を運営するのに必要な物事はすべて数字を基に動いているからである。
ただし実際に、どれだけの人が本当の威力を理解し、それを仕事に活かせているか?
そう問われると、たちまち疑問符がつく人が大半だろう。
そんな中、孫社長の数字へのこだわりは、他の経営者と比べても飛び抜けていて、数字への執着ぶりは間違いなく世界トップクラスと著者は確信している。
そんな経営者のもとで働くのだから、ソフトバンクの社員たちも、当然ながら「数字で考え、数字で語ること」を求められる。
役員や管理職クラスはもちろん、現場の一般社員に至るまで、その方針は徹底されている。
日常の報連相でも、数字に基づいて話さなければ相手にされない、それがソフトバンクのカルチャーのようです。
◾️目標を数値化することで、初めて人は動き出せる
孫社長は、なぜそれほどまで数字にこだわるのか?
それは、数値化することのメリットを、誰よりも知っているからである。
数値化する大きなメリットの一つは、「目標達成までに何をすべきか」という具体的なアクションが見えてくること。
例えば「体重を減らしたい」と思っているだけでは、たいていダイエットは始められない。
これを数値化してみると
「3ヶ月後までに、6kg痩せる」
こうして数字に置き換えると、「1ヶ月ごとに2kg、1週間ごとに500g減らせばいい」と即座にわかる。
すると、「1週間で500gなら、夕食の量を少し控えるだけで達成できそう」などと、"やるべきこと"が具体化する。
こうして「次に取るべき具体的な行動」がわかれば、人は目標へ向かってスタートを切りやすくなる。
つまり、数値化することで、初めて人は動き出せるのである。
同時に、数値化にはモチベーションを高める効果もある。
ダイエット中も、毎日体重を測定して記録するだけで、「目標まであと3kgだから頑張ろう!」と思える。
数値化すれば、ゴールまでの達成度や自分が努力した結果が目に見えてわかるので、さらにやる気がアップするのです。
◾️数値化すると、「どの問題から手をつけるべきか」がわかる
ビジネスや仕事がうまくいっていない時は、たいていの場合いくつもの問題が同時に発生するもの。
しかし、すべての問題を一度に解決するのは現実的に不可能。
問題解決のために使える人、時間、お金などのリソースには限りがあるため、何から優先して着手するか決めなくてはいけない。
ところが、会議で解決案を議論しても、全員がそれぞれの立場でものを言うので、結局話し合いは堂々巡りになりがちである。
あるいは、問題が多すぎて、どこから手をつけていいかわからず途方に暮れるしかないというケースもあるだろう。
そんな時も、数値化が強い味方になる。
数値化すれば、「どの問題から着手すればいいか」という優先順位が明確になるからである。
◾️おわりに
本書では「数値化仕事術」を実践するための7つのポイントや、問題解決に役立つ「データ分析・7つ道具」、「数字に強い人」は知っている理論・法則など、数値化のテクニックが紹介されています。
気になる方は読んでみてください。