『読書は「アウトプット」が99%』レビュー 37冊目:自己啓発No.5

『読書は「アウトプット」が99%』
著:藤井孝一


こんにちは、masamariです。

今回は、藤井孝一さんの『読書は「アウトプット」が99%』をご紹介します。


◾️今日の出来事を話すように「本の話」をする

読書習慣があっても、本から考えたことや感動したことは人に話さず、自分だけのものにするというスタイルの人もいるだろうが、はっきり言ってそれはとてももったいない。
単に本を読めというわけではなく、読んだ本を自分の中にとどめておくだけでは意味がない。

アウトプットと言っても、何も難しいことをする必要はない。
友人や家族に本の内容や感想を話してみるということだけでも、立派なアウトプットになるのです。
今日あった出来事を報告するように、本の話をすればいい。

いくら難解な本を読破出来たとしても、「どんな本だった?」と聞かれて答えられないようでは、時間を無駄にしているようなもの。

記憶力とは、「覚える力」ではなく「思い出す力」です。
本の内容を思い出し、繰り返し話すことで、初めて記憶になります。
本から学んだことをいつでも再生できるようにするには、アウトプットし続けるしかないのです。


◾️「人に伝える」ことで、知識が知恵に変わる

本をある程度読んでいると、読書の習慣がある人とそうでない人の違いがわかるようになる。
それは何より会話の質に表れます。

本を読まない人の会話は、ネットやテレビの話か、自分の身の回りで起きたことばかり。
そういうことが見えてくると、「この人の話、つまらないな」とつい下に見てしまいがちです。
しかし、そういう相手を見下す気持ちが芽生えているのは、読書が悪い方向に作用している証拠と言える。

著者は、読書によって人格が作られると考えていて、人格が歪んでしまうのであれば、それは「良い読書」とは言えないとおっしゃっています。

本を読んだ結果、人との間に壁を作ってしまうのなら、何のための読書なのかわからない。


◾️できる人は、例外なく「要約力」を鍛えている

要約力(話の要点を瞬時に3〜5つのポイントにまとめるスキル)を鍛えなければビジネスの世界では成功できない。
この要約力は、訓練すれば誰でも身につけられる。

ただし、人の話をただ聞くだけでは養える力ではなく、練習が必要である。
これは、読書でこそ培えるスキルです。

要約力をつけるには、本を読みながら、「この項目は何を言いたいのか」「この章は何を言いたいのか」「この本は何を言いたいのか」と要点を集約していくこと。

頭の中だけで要点をまとめられないのであれば、チャート図を書いてみれば、全体像を把握できるだろう。


◾️本で身につく「全体を俯瞰する力」

現場の戦闘部隊にいても、目の前だけを見るのではなく、全体像を理解すれば、自分の仕事の意味を確認することができ、働き方も変わってくる。
このような全体像を俯瞰する力も、読書で養えるもの。

例えば、自分は金融業界にいるから、食品や医療、建築などの他業界の話は関係ないと考えてしまったら、俯瞰する力は生まれない。
食品業界は円安や円高、増税、海外の情勢などが価格に影響してくるため、金融業界にも関係してくる。
本を読んでいれば、ざっくりとそんな世の中の流れがつかめるのです。

読書をしていれば、自分、家族、会社、地域のことにとどまらず、国、アジア、地球、さらには宇宙のことまで発想が広がるのです。


◾️おわりに

本書ではアウトプットについてはもちろんですが、「1日に1冊」必ず読む方法など、著者が実践しているインプット方法についても書かれています。
本の読み方にしても、「ただ読むだけ」よりは「効果的に読む」の方が時間をより有効に使えますからね。
これから読書を始める人や、始めたばかりの人にとっては特に良い本だと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください