『人生の勝算』レビュー 68冊目:ビジネスNo.46
『人生の勝算』
著:前田裕二
こんにちは、masamariです。
今回は、前田裕二さんの『人生の勝算』をご紹介します。
コミュニティ作りがあらゆるビジネスの鍵になる
意識的か無意識的かは別として、ヒットしているものの多くにおいて、コミュニティが機能している。
例えば、最近爆発的に成長したフリマアプリのメルカリも、ネットでモノの売り買いができることが本質ではないと前田さんは思っている。
ここでも本質は、「ヒト」であり、コミュニケーションである。
チャット機能を通じて値下げ交渉するなど、単にモノを買うのではなく、きちんと向こう側に「ヒト」を感じる設計が存在するから、ユーザーがより深くそこに愛着を感じ、熱中していくのである。
当たり前のことを圧倒的なエネルギーでやり続ける
前田さんが影響を受けた宇田川さんが言っていたことは、特別ではないことがほとんど。
・会社に来たら皆に挨拶する
・誰より早く来て勉強する
・人には思いやりを持って接する
・証券マンなら日経新聞は毎日隅々まで読む
小学生でもわかりそうなことである。
この当たり前のことを、圧倒的なエネルギーを注いで誰よりもやり切る。
それがビジネスで成功するために必要なことだと、前田さんは宇田川さんの背中から教わった。
しかし、実はどの分野でも、基本中の基本をやり続けている人は、意外と多くない。
何か特別なことをする必要はなく、当たり前を徹底的にやり続けるだけで、他の人とは圧倒的な差がつく。
思いやりとは、「他者」の目を持つこと
仕事の基本は、思いやり。
現状をより良い方向に進めたり、問題を解決していくのに最も必要なのは、「他者の目」である。
例えば、佐々木圭一さんの『伝え方が9割』でも紹介されている、自転車放置問題の解決策がわかりやすい例だ。
無断で停められている迷惑自転車に対して、近所の人や自治体はみんな「ここに自転車を停めないでください」という張り紙で注意を促す。
しかし、停める方も迷惑だとわかっていて停めているわけで、あまり効果はない。
これは、「自分の目」である。
ここで「他者の目」を使う。
放置自転車をする相手の気持ちに立って、「自分が相手だったら」停めたくなくなるように、工夫すればいい。
例えば、自転車を本当に停めさせたくないなら、「自転車捨て場」と張り紙をすれば良い。
自転車を捨てられたくないから、そこには自転車を停めなくなる。
これが「他者の目」である。
人と話すとき、「この人は今はどんな気分なのか?」「この会話に何を求めているのか?」など、集中して相手の心を見極める。
ポジティブな関係を築いたり、一緒にビジネスをしていくのに必要なデータを、徹底的に「他者の目」になりきって、取得する。
どんなビジネスであれ、そこに人間が介在する以上、コミュニケーションが重要だ。
そして、コミュニケーションに求められることは、シンプルである。
相手の立場に立つこと。
スキルよりも愛嬌。
自分が何を与えたいかよりも、相手が何を欲しいか。
こういった視点は、良いサービスや事業を作る上でも、まったく同じである。
おわりに
当たり前のことを当たり前にやる。
当たり前のように思えるが、実際に出来ている人は少ないと思います。
私自身もそうです。
成功する人は、そんな当たり前のことを継続してやっている人なんですね。
私も何か1つ当たり前のことを継続してやってみたいと思います。