『読んだら忘れない読書術』レビュー 84冊目:自己啓発No.22
『読んだら忘れない読書術』
著:樺沢紫苑
こんにちは、masamariです。
今回は、樺沢紫苑さんの『読んだら忘れない読書術』をご紹介します。
◾️1週間に3回アウトプットすると記憶される〜「三度目の正直読書術」
読書をしても、その本の内容を忘れてしまっては意味がない。
「記憶に残す」。
すなわち自分の血となり肉となる、自己成長の肥やしになるような読書。
自分が変わり、人生が変わるような読書が必要である。
そのためには「読んだら忘れない読書」をしなくてはいけない。
では、具体的にどうすれば記憶に残るのか?
それは、「受験勉強」における英単語の暗記がヒントになる。
私たちは中学や高校の時に、よく英単語の暗記をした。
どうすれば英単語を効果的に暗記できるのか?
暗記術の本によると、一回暗記したら、翌日に再度チェックする。
さらに暗記した日から3日目にチェックする。
さらに最初に暗記した日から1週間後にチェックする。
この段階で覚えていると「暗記された」ということで、長期間にわたって記憶が定着した状態になるという。
1、3、7日目に復習する。
最初にインプットされてから、「1週間で3回アウトプットすると記憶に残る」といったことが、いろいろな本に書かれている。
さまざまな脳科学研究を集約すると、最も効果的な記憶術として「最初のインプットから、7~10日以内に3~4回アウトプットする」ということが明らかになっている。
それが受験勉強にも応用されている。
人間の脳には、膨大な情報が流れ込んでいる。
そして、それが毎日続く。
そうした情報を全て記憶すると、人間の脳はたちまちパンクしてしまう。
なので人間の脳は、入力された情報のほとんどを忘れるように作られている。
正確にいうと「重要な情報」以外は、全て忘れるようにできているのである。
脳が「重要な情報」と判断する基準は2つ。
①「何度も利用される情報」
②「心が動いた出来事」
①の「何度も利用される情報」というのは、「1週間に3回アウトプットされる」情報を指す。
人間の脳には、膨大な情報が流れ込むが、それらは脳の「海馬」という部分に仮保険存される。
自分の昨日の出来事を朝から思い出してみると、時間単位でかなり詳しく説明できるはず。
では、今から1ヶ月前の月曜日の出来事を朝から順番に思い出してみると、予定表を見ればその日の主な出来事は思い出せるだろうが、その日の朝、昼、夜の食事の内容を言うだけでもかなり大変である。
人間は、1ヶ月もすると、その体験の詳細を忘れてしまうものなのだ。
海馬は、入力された情報を1~2週間だけ、仮保存する。
そして、その「仮保存」期間中に、二度、三度と引き出された情報には、これは「重要な情報である」という付箋をつけるのである。
「重要」という付箋のついた情報は、「記憶の金庫」ともいうべき、側頭葉に移動される。
一度、側頭葉に入ると、「忘れづらい記憶」となって長期保存される。
海馬が「短期間の記憶」を担い、側頭葉が「長期間の記憶」を担う。
本を読み、そこで得られた情報を側頭葉の「記憶の金庫」に上手に移動できれば、「読んだら10年忘れない記憶」になるのである。
◾️4つのアウトプットで記憶に残す〜「アウトプット読書術」
「本を読んで「1週間に3回アウトプットする」と記憶に残る。
これが脳科学に裏付けられた記憶の法則である。
では、具体的にどんな「アウトプット」をすればいいのか?
読書に関連して樺沢さんが行っているアウトプットは、以下の4つ。
①本を読みながら、メモをとる、マーカーでラインを引く。
②本の内容を人に話す。本を人に勧める。
③本の感想や気づき、名言をFacebookやTwitterでシェアする。
④Facebookやメルマガに書評、レビューを書く。
これらの4つのアウトプットのうち、1週間以内に3つ行えば、やらないときと比べて圧倒的に記憶に残る。
実際に著者は、書評記事を書いて紹介した本に関しては、本を読んでから5年、10年が経過しても、本のかなり詳細な部分まで記憶しているとのこと。
◾️おわりに
私自身が行っている、他の人に勧めたりシェアしたりすることが記憶に繋がるとのことですので、今後も継続していきます。
ただ、実践出来ていないこともまだまだあるので、アウトプットの方法をもっと試していこうと思います。
読んだ内容を覚えられるようにしたいと思っている方は、是非読んでみてください。