『超スピード文章術』読書レビュー 113冊目:ビジネスNo.76
『超スピード文章術』
著:上阪徹
こんにちは、読書好きのmasamariです。
今回は、上阪徹さんの『超スピード文章術』をご紹介します。
◾️「うまく書こう」と意識するだけで手が止まる
著者はかつて文章を書くのが大嫌いで、300字書くのに丸1日かかっていたが、ある1つの大きな「気づき」がきっかけで、長い文章をスラスラ書けるようになった。
その気づきとは、「上手く書かなければいけない」などという「上手い文章」の呪縛からの脱却であった。
誰でも「上手く書かなければいけない」と思ってしまうでしょう。
そう思ってしまうのは、学校でも、社会人になっても、「社会で求められる文章」や「ビジネスで必要な文章」を学ぶ機会が無いからである。
すると、身近なよく接するものが「お手本の文章」になりやすくなる。
例えば、典型的なものとして、新聞や雑誌、好きな作家の文章などである。
しかしこれらは、プロの書き手が毎日のように批判にさらされながらも必死に磨き上げてきた「職人技」による文章である。
すぐにマネが出来るわけがないし、「お手本」にするにはハードルが高すぎる。
マネしたくなるが、簡単にできるものではないため、時間がかかってしまうのである。
成長するための考え方として「守破離」という素晴らしい言葉があるが、「文章を書く」という分野では参考にしないという選択肢もありなのかもしれない。
「守破離」の意味については、またの機会に紹介しましょう(笑)
◾️一流のビジネスパーソンが「ジム」に通う理由
誰もが知る著名なクリエイターが、著者との取材でこんな話を聞かせてくれた。
「アイデアは、デスクの上でウンウンうなって出てくるものではない。むしろ、何かに気を取られているときに、いきなり浮かんでくるものだ」
目の前に紙を広げても、パソコンを開いても、アイデアは出てこないのだと。
意識していれば、脳は常に考えている。
ところが、それを直接引っ張り出すことはできない。
何かの拍子に脳が「油断」したとき、頭の奥底にあるアイディアがポロリと出てくるようなイメージだと。
要するに、素材を出そうと気合いを入れてもうまくいかない。
そうではなく、「考えつつも他のことに気を取られている状態」を意図的に作ったほうがいい、というのだ。
経営者やクリエイターの中には、毎日のようにトレーニングジムに通っている人も少なくない。
それは、身体を鍛えたり、ダイエットをしたり、人的なネットワークを作ったりする、といった理由だけではない。
ランニングマシンでひたすら汗をかいている人を見て、「わざわざ室内を走らなくても、外でランニングすればいいじゃないか」と思ったことはないだろうか。
ある別のクリエイターは、ジムのランニングマシンに乗るとき、マシンにメモ帳を引っかけておいた。
実は、アイデアを出すために、意図的にジムを活用している人がいるのである。
著者も、週末にランニングをしているとのこと。
特に集中して考えるわけではなくても、ぼんやりと「こういうことを考えないといけないな」と思いながら走っていると、ひょいとアイデアが浮かぶことが少なくない。
「あ、あの話を入れよう」と素材が浮かんだり、本の「章」のタイトルがひらめいたり、すんなり読める文章の構成が整理されることもある。
「デスクに座っているより、別のことをしているほうがはるかに ひらめきの頻度が高いのである。
◾️「多く書いて、あとで削る」がいちばん速い
文章のボリュームも、気にすることはない。
2000字と指定された文章を、3000字書いてしまってもいい。
「多く書いてから、あとで削る」ほうが勢いが出るし、結果的に速く書き終えることができる。
最初は、誤字も表現も気にせず、一気に書き切る。
「あれ、さっき何を書いたっけな?」と後戻りしない。
書くべき素材を用意したのだから、とにかく最後まで書き進める。
著者は、本の場合4〜5日で1冊を書き上げるそうだが、推敵を前提に、いきなり完成原稿を作らないからできることとのこと。
実際に書く時間をできる限り短縮するためには、書いている最中に悩まないことである。
読者と目的を決めて、素材を集め、整理して組み立てて、あとは一気に書く。
ここまでを流れるように走りきれるかどうかが、完成までのスピードを大きく左右します。
◾️おわりに
私も一応ブログを書かせていただいていますが、「上手く書かなきゃ」という気持ちがどうしても抜けません。
しかし、思えば思うほど書くのに時間がかかってしまい、余計に書きにくくなってしまいます。
まずは何も考えずに、思ったことを書くことを心がけていこうと思います。
また、私もまだまだ書くスキルが低いので、この本を定期的に読んで参考にしていきます。
書くスキルを身につけたいという方は、是非読んでみてください。