『神メンタル』読書レビュー 120冊目:自己啓発No.28

『神メンタル』
著:星渉


こんにちは、読書好きのmasamariです。

今回は、星渉さんの『神メンタル』をご紹介します。


◾️「未来体験シート」で目的地を明確化

自分の目指すべきところ、自然と導かれたいと思う場所を明確にする作業として、「未来体験シート」の作成がある。
これは、著者が過去7200人以上の方々に行ってきた「自分の得たい結果を得る」「人生を思い通りにする」ための手法である。
何をするかといえば、これから、5年後、3年後、1年後、半年後に自分が実現していたいことを書き出していく。
ただし、単純に思いついたことを書けばいいというものではなく、作成する上で注意事項がある。


【注意事項】
その① 必ず「完了形」で書く
「完了形」とはどういうことか?
例えば、「月収で50万円に増やしたい」ではなく、「月収で50万円になった」ということ。
完了形で書かず、「○○したい」という単なる願望を書いてしまうと、脳は「○○したい」「自分はまだできていない人」という自己評価を認識してしまう。
すると、脳は「月収50万円の自分」のための情報ではなく、「月収50万円にはなっていない自分」への情報の優先度を上げてしまうわけだ。

その② 必ず「測定可能な形」で書く
「測定可能な形」とはどういうことか?
例えば、3年後に実現したいこととして「家族みんなが今よりも幸せになる」という願望があったとする。
だが、3年後に「家族が3年前よりも幸せになっているかどうか」は、どのように判断するのか?
「みんなが病気をせずに健康だ」ということが幸せなのか?
「子供が生まれている」ことが幸せなのか?
「毎年家族で1週間海外旅行に行った」ことが幸せなのか?
つまり「どうあれば幸せなのか?」が測定できる形にしなければ、何を目指せばいいかがわからないのと同じである。

カーナビでいえば、「東京」とだけ入力してもダメ。
住所を見て「ここが目的地だ」と測定できる入力をしなければ、本当に自分の行きたい場所へは行けないということだ。
東京駅も東京ですし、新宿や渋谷も東京、大自然の高尾山もまた東京である。
「自分の考えていた場所と違う」=「自分の実現したい姿ではない」というのは、自分の入力ミスともいえるわけだ。
「到達したかどうかわからない」状態というのは一番モヤモヤするし、ストレスにもなる。
必ず「これで到達した」とわかる、測定可能な形で書く。

その③ 制限をかけず書く
これが最も重要な注意事項だ。
「制限をかけない」とはどういうことか?
イメージとしては、「目の前に魔法使いが現れて『5年後、3年後、1年後、半年後どうなっていたいかという願いをすべて叶えてやる』といわれた時に何と言うか?」という感じだ。

仮に自分が「5年後には100億円の資産を手にしていたい」と思うのなら、「100億円の資産を手にした!」と書く。
その願望を自分が"本当に"望んでいれば実現するし、「いや、それは自分にはちょっと」とか「本当はそんなにはいらないけど……」などとちょっとでも思っていれば、実現しない。

ただ、ここであれこれ考えて制限をかけないこと。
まずはとにかく、制限なく書き出してみる。

1.制限時間は10分
2.5年後、3年後、1年後、半年後の順番でそれぞれ実現したいことを書く。

実現したい内容は、仕事、お金、プライベート、家族など、どんな内容でも構わない。


◾️大きな目標でも小さく分解すれば「できること」が見つかる

なぜ、この「未来体験 シート」は一番先にあるミ5年後、から3年後、1年後、半年後とさかのぼってくるような書き方をするのか。

「物事は計画的に逆算しないと実現しないからでしょ?」
たしかにそれはその通り。
しかし、それだけが狙いではない。
まず大きな目標を描き、それを"細分化"し、「これなら(すぐに)できる」というものを目指すことで行動しやすくなる。



「目指すべきことを細分化すると、大きな夢が実現する」
このメカニズムのわかりやすい実例として、こんな話がある。
1920年代後半、まだ日本では国産車が生産されていない時代。
自前で自動車を作る技術がまったくない中で、日本の技術者たちがどうやって自動車を作る技術を自分たちのものにしたか、ご存じでしょうか?

もちろん、さまざまな研究と開発の努力をしていましたが、その中の1つとして行ったのが、「アメリカ製のすでに完成されている自動車を購入し、ネジ1本にまでバラバラに分解する」というものだった。
完成形である自動車を眺めているだけでは、「どうやったらこんなカタチになるのか?」は見当もつかなかった。
でも、ネジ1本になると、「このネジ1本くらいなら自分たちで作れるじゃないか」と思うようになってきたわけである。

もちろん、自動車の部品は何千、何百とある。
中にはネジのようにシンプルな構造をしていない部品もあった。
でも、「完成した自動車」という大きな塊で見ていてはどうにも手がつけられないと思っていたものが、小さく分解することで"できること"が見つかる。
そして、その見つけた小さな"できること"は確実に、大きな塊=完成した自動車に必要なことなのだ。

ですから、この「未来体験シート」も、大きな目標、目的地である"5年後"から、それを分解するように、小さな目標、目的地である半年後に向かっていくように書き出すわけである。
もし、まだ半年後の目標が大きく感じるのであれば、さらに小さく分解して、自分がこれならチャレンジできるというものにしてみると、効果的だ。


◾️勝手に行動したくなるコツは「視覚」に訴える

自分が実現したいことに対して「何をやればいいのか?」ということがわかれば、まるで新作のゲームを手に入れた子供のように、勝手に行動したくなるだろう。
では、脳はどのようにして"自分にとって重要な情報"と優先順位を書き換えることができるのか?
まず、自分はこれからジグソーパズルをするとする。
何百とあるピースをつなぎ合わせて完成させるパズル。
箱をあけてバラバラになっているピースを取り出し、早速作り始めようと、箱の表に描かれている完成図を見ようとしたら……箱の表は真っ白。
何も描かれていない。
箱の中を探しても、完成図がどこにもない!
これでは困ってしまう。

完成図なしにジグソーパズルを完成させることは「絶対にできない」とはいわないが、とてつもない時間と労力がかかるのは明らかである。
「完成図」をイメージできないと、自分のやりたいことの実現にとてつもなく苦労を必要とする。
さらにいえば、そのとてつもない苦労が、実現を途中であきらめたり、挫折したりする原因になる。
ならば、とにかく完成図を用意すべきである。

私たち人間が得ている情報量の割合は、視覚が87%、聴覚7%、触覚3%、唄覚2%、味覚1%と、圧倒的に視覚からの情報を多く得ている。



そのため、自分の5年後、3年後、1年後、半年後の完成図を「視覚に訴える」ことが、自分の脳に対して最も有効だということだ。
そう、完成図は「画像」であるべきなのです。


◾️おわりに

目標を設定することも大切ですが、実行しなければ意味がありません。
しかし、わかっていても実行できない方が多いでしょう。
そんな方は本書で紹介されている視覚に訴える方法を実践してみてはいかがでしょうか?
確かに目に見えるとやらなければいけないことを思い出しやすくなりますね。
その他にも自分を変えるための方法が紹介されていますので、気になる方は読んでみてください。

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