『スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本』読書レビュー 138冊目:ビジネスNo.97

『スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本』
著:高津和彦


こんにちは、読書好きのmasamariです。

今回は、高津和彦さんの『スピーチや会話の「えーっと」がなくなる本』をご紹介します。


◾️フィラーは3つの要素が原因で生まれる

「フィラー」とは〈えー〉〈あー〉のことである。
そのフィラーが出る原因は何か?
「緊張しているから」「考えがまとまっていないから」「自信がないから」「癖になっているから」「口下手だから」…。
このほかにも、探そうと思えばいくらでも出てくる。
おそらく原因の一つひとつを虱潰しにしていけば、フィラーは出なくなるのだけれど、それでは膨大な時間がかかってしまうこともあり、あまり現実的ではない。

なぜなら、緊張を解いたからといって考えがまとまっていなければフィラーは出てしまうし、考えがまとまっていても緊張していたら、やはりフィラーは出る。
こっちを叩けば、あっちが出てくるという、まるでもぐら叩きのようにきりなく原因に対処しなければならないのである。

そこで著者は、それらの「もぐら」が出てくるメカニズムに注目してみた。
メカニズムさえ知ることができれば、このあとに顔を出すであろうフィラーの原因も予想でき、未然に防ぐことができるというわけだ。

では、フィラーのメカニズムとは何か?
著者は「心(感情・性格)」「思考」「声」を動力源としたメカニズムと考えている。
「心(感情・性格)」「思考」「声」の3つが同期し、安定して働いていればフィラーは出ないが、このうちの1つでも不具合が発生すれば、メカニズムに不均衡が生まれ、フィラーを発生させてしまうというわけである。


◾️フィラーが絶対出る、あるいは出ない状態

フィラーを出さないためには、それぞれ3つの要素がどのように同期すればいいのか?
つまり、フィラーが絶対に出ない状況である。


●フィラーが出ない典型的な状態

心(感情・性格):平常心を保っている。自信がある。自己肯定感が高い。
思考:話す内容が決まっている。よそ行きやお仕着せの言葉ではなく、自分の言葉で話せる。
声:短く簡潔で歯切れが良い。大きな声が出せる。滑舌がいい。



それぞれがこのような状態になっていると、フィラーが出ることはほとんどない。
完壁は難しいかもしれませんが、フィラーを出さない話し方を手に入れるためには、この状態を目指すことになる。
一方、間違いなくフィラーが出るのはどんな時か?


●フィラーが出る典型的な状態

心(感情・性格):緊張している。自信がない。カッコつけようとしてしまう。
思考:話す内容が決まっていない。長い原稿を暗記している。
声:声が小さい。滑舌が悪い。1センテンスが長い。


「心(感情・性格)」「思考」「声」のうち、たった1つの状態が悪いだけでフィラーが出る可能性が高まるのに、3つ全部がこのような状態であれば、確実にフィラーは出る。
ただし、どれか1つが不安定でも、残りの2つがそれを十分に補うことができれば、フィラーを防ぐことができる。
これは1つの安心材料として存在する。
たとえば、緊張していても話す内容がきちっと決まっており、元気良く大きな声で話すことができれば、フィラーは出にくいし、出たとしても聞き手はあまり気にならない。


◾️おわりに

私自身も「えー」や「あー」などを言ってしまいますが、聞いてる側に回った時に「えー」や「あー」が多いと、それが気になって話が入ってこない時があります。
聞く側のことを考えれば、「えー」などは言わないようにしたいですね。
それを解決するためのヒントが本書で紹介されていますので、気になる方は読んでみてください。

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