『「すぐやる」力で差をつけろ』読書レビュー 153冊目:自己啓発No.36

『「すぐやる」力で差をつけろ』
著:千田琢哉


こんにちは、読書好きのmasamariです。

今回は、千田琢哉さんの『「すぐやる」力で差をつけろ』をご紹介します。


◾️急がなくていい。早くスタートして淡々とやるのだ。

もし周囲にベらぼうに仕事が早い人がいれば、自分と何が違うのかを見極めることだ。
べらぼうに仕事が早い人は別に急いでやっているわけではない。
むしろ仕事が遅い人の方が、締め切りに追われて急いでやっているはずだ。
べらぼうに仕事が早い人は、余裕を持って淡々と仕事をしてはいないか。

では、どうして淡々と仕事をしているのに仕事が早く終わるのか。
理由は簡単。
早くスタートしているからだ。
余計な前置きも儀式もなしで、あっさりスタートしているのだ。

実は仕事で一番時間がかかるのは、前置きや儀式だ。
前置きというのは、どうでもいい質問をしたり、バカ丁寧な計画書を作成したりすること。
どうでもいい質問をするのは、時間稼ぎをして先延ばしにしたいからである。
バカ丁寧な計画書を作成するのは、すぐに動く勇気がない臆病者だから。

儀式というのは、腹ごしらえやキックオフの宴会である。
腹ごしらえをするのは、できるだけ仕事を開始するのを先送りしたいからだ。
キックオフの宴会をするのは、単に仕事をするよりも酒を飲むことが好きだからだ。

こういった前置きや儀式を仕事から省くと、確実に早くスタートできる。
早くスタートすると誰もが気づかされるが、まったく急ぐ必要がなくなる。
周囲が前置きや儀式を終えて取り掛かる頃には、自分の仕事は終わりかけている。

前置きや儀式が染みついてしまっている連中は、そんな自分を見て「うわー、仕事が早い!」と勝手に驚く。
自分は別に仕事が早いわけではなく、早くスタートしただけの話だ。

早くスタートすれば、どんなに丁寧にやっても早く終わる。
だから自分は「仕事が早い上に丁寧だ」と評価を上げることになる。
前置きや儀式が染みついていた頃は、常に急いで仕事をしていた上にミスも多かったはず。
前置きや儀式と別れを告げた瞬間、「すぐやる」人のレギュラーメンバーになれる。


◾️今すぐやりたくないことは、やらなくていいことだ。

「すぐやる」人は、こう考える。
今すぐやりたくないということは、やらなくてもいいということだ。
信じられないかもしれないが、「すぐやる」人たちにとってこれはごく当たり前の常識である。

善悪の問題は所詮人間がつくり上げたものに過ぎない。
現在の法律にしても人間がこしらえたものだから、絶対ではない。

裁判官の中には、「あの判決は間違っていた」と涙ながらに告白する人もいる。
10年前なら余裕でセーフだったことが、今は完全にアウトということもある。
100年前なら英雄とされていた人が、今は極悪人とされることもある。
善悪の問題はそんないい加滅なことばかりだ。

ところが好き嫌いとなるとどうか。
時代によってコロコロ変わる善悪の問題とは違って、我々の本能である好き嫌いという感情は絶対的なものではないか。
ここはひとつ、自分自身に正直になってみる。
今すぐやりたくないことをこのままやり続けて、本当に自分は幸せになると、心の底から思えるか。
きっと幸せにはなれないと気づいているはずである。

今すぐやりたくないことを無理してやり続けると、まず体を壊す。
体を壊すだけではなく、そのうち精神にも異常をきたす。
これは何を意味するのか。
それを続けていても幸せになれないと、体が訴えているのだ。

世の中には小説を書いて人を感動させるために生まれてきた人間が確実にいる。
世の中にはスポーツ選手として活躍するために生まれてきた人間が確実にいる。
世の中には公務員として地道に働くために生まれてきた人間が確実にいる。
それは自分の体の反応に素直に従えば自ずと見えてくるものだ。

長期的な幸せを獲得している人たちは全員次の事実を知っている。
今すぐやりたいことこそが、自分が幸せになるために必要なことであると。
本気で幸せになりたければ、今すぐやりたいことだけをしていられる環境を構築することである。


◾️おわりに

始めるのをためらっていたり、嫌々やっていても良いことはない。
当たり前のようなことですが、それをやってしまっている人は多いのではないでしょうか。
時には自分の思った通りに行動するのもありなのかもしれないですね。
本書では「すぐやる」力をつけるヒントが紹介されていますので、気になる方は是非読んでみてください。

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