『誰も教えてくれない計画するスキル』読書レビュー 140冊目:ビジネスNo.99

『誰も教えてくれない計画するスキル』
著:芝本秀徳


こんにちは、読書好きのmasamariです。

今回は、芝本秀徳さんの『誰も教えてくれない計画するスキル』をご紹介します。


◾️計画とは「ルート」である

「計画」とは何かというと「ルート」である。
カーナビにたとえることができる。
カーナビでは目的地を設定すると、いくつかのルートを探索してくれる。
「有料道路優先」とか「一般道路優先」とか、いろいろなルートを提案してくれる。
そうした目的地に行くためのルートが「計画」である。

カーナビのルートは、必ず守らないといけないかといえば、そうではない。
ルートは参考にするものである。
言い方を変えると現実との比較をするもの。
「今自分がどこを走っているのか」「ルートに乗っているのか」「外れているのか、外れていないのか」、そうしたときの基準にするもの、それが計画である。

計画を守ろうとすると、遅れたときに「どうやってリカバリーしようか」となるが、計画はリカバリーできない
なぜかというと、もう既に遅れているからである。
遅れているものを「リカバリーする」と考えるのはナンセンス。
それは後ろ向きの話である。

「3日遅れています」となったとき、「この3日をどうやって取り戻すか」という議論は不毛だ。
それよりも、現時点(3日遅れの時点)から残された時間でゴールまでにどうやって終わらせるのか、どうやって遂行するのかを設計しないといけない。
つまり、計画とは常に見直す必要があるということ。
だから、最初に完壁な計画を立てようとしないほうが良い。


◾️計画を立てるときは楽しい

子どものとき、夏休みの宿題をする計画を立てたことがあると思う。
その計画はうまく行ったか?
著者が子どものときに立てた夏休みの計画は完壁だった。
計画は完壁だったが、たいていは夏休みの終わりに近づいてから宿題に取り掛かっていた。
スタートは8月27日ぐらい。
つまり、残りわずか5日間。
5日かけて40日分ぐらいの絵日記を書くわけだ。
泣きそうになる。
苦痛以外の何のものでもない。

でも、計画は完壁だった。
計画を立てているときは楽しい。
うまくいったような気になる。
でも実行できないということは、無茶な計画だったということである。

「それはあなたがサボったからでしょう」と言われそうだが、同じように機能しない、実行できない計画を立てて、その計画に酔ってしまうケースはそこかしこで見かける。
計画は守るものでもないし、作ることに楽しみを覚えるものでもない。
計画は、基準にすぎない。
計画は守るものではなく、基準として「使う」ものである。


◾️おわりに

計画を立てて守れなかった時、「せっかく計画を立ててやろうとしてたのに、結局守れなかった」と落ち込んでしまう時があります。
しかし、本書で言う通り、「計画」は守るものではなく、あくまでも「基準」として考えた方がいい。
ただ、計画を立てるからには上手く活用したいですね。
本書では、計画を上手く活用するためのヒントが紹介されていますので、気になる方は読んでみてください。

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