『いい努力』レビュー 50冊目:ビジネスNo.31

『いい努力』
著:山梨広一

こんにちは、masamariです。

今回は、山梨広一さんの『いい努力』をご紹介します。


◾️常に現状からの「変化」を目指す

悪い努力として、常に「否定」から入るということがあります。
そうなってしまう原因は3つあります。

原因①:上から目線
人は提案を受けて判断する立場に立つと、悪気はなくても知らず知らずのうちに、傲慢になってしまう。
ずっと同じ本社部門にいるなど常にそうした立場にいると、上から目線と視野の狭さがセットになることも少なくない

原因②:「耳年増」になっていること
管理部門などで前例や過去のデータに精通し、さまざまなトライアンドエラーの結果を知っていると、「提案に対するダメな理由」をいくらでも述べられるようになる。
いつしか頭でっかちになり、やる前から「結果はわかっている」という感覚になってしまう。

原因③:減点主義
これが最も深刻なものです。
現場の営業であれば「いくら売った」が明確にわかるし、工場であれば「生産性を◯◯%向上させた」「何千万円のコストダウンを果たした」などが数字に表れるし、製品開発は「こんな製品を開発した」と仕事が形に残る。

しかし会社には、プラスにしろマイナスにしろ成果が数字など目に見える形として見えにくい部門もある。
そうした仕事では、失敗ばかりが目立ってしまう。
10の仕事をして9が上手くいってもその成果は目に見えず、たった1つの失敗が問題になるとしたら、リスクに対して神経質になってしまうのは当然だ。
すると彼らは、新しい仕事に対して、「できない理由」を挙げることに気持ちと時間と頭を使うようになる。
習慣と慣れによって、そんな仕事の仕方が定着していく。

こういった「否定病」の一番の予防策は、「努力とは成果を出すためにある」と肝に銘じることです。
マイナスを出す可能性があろうと怖がらずに挑戦する。
最終的にはプラスになるように努力するのが、私たちが参加しているビジネスというゲームのルールである。


◾️「時間=努力」の錯覚から抜け出す

いい努力をする準備として、時間の使い方を変える
やり方はいろいろありますが、まずは「時間=努力」と錯覚していないか、今一度意識し直す。

日本の長時間労働の理由はいろいろとある。
例えば、ビジネスマンは朝から晩まで猛烈に働くという高度経済成長時代のライフスタイルの名残。
あるいは、通勤時間が長いので、「早めに帰宅してもプライベートを楽しむほどの時間は取れないから、仕事をしていた方がマシ」という生活環境の影響もある。

今や残業すること自体には意味がないという話は浸透しているようでいて、日本の企業人には「時間=努力」の錯覚が意外と根強く残っている。
徹夜で資料を仕上げたあとや残業したあとに、「ああ、頑張った」と感じる人は、今一度、「時間=努力」と錯覚していないか考えた方がよい。


◾️おわりに

「時間=努力」という意識は私自身にもあるかもしれません。
作業などで時間がかかった時に、「自分は頑張った」と思ってしまいます。
でも重要なのは、いかに少ない時間で成果を出すかということですね。
日常で「ムダ」なことがないか、生活を見直していこうと思います。

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