『コクヨ式机まわりの「整え方」』レビュー 53冊目:ビジネスNo.34
『コクヨ式机まわりの「整え方」』
著:齋藤敦子
こんにちは、masamariです。
今回は、齋藤敦子さんの『コクヨ式机まわりの「整え方」』をご紹介します。
◾️「適度なノイズ」があるとひらめきやすい
街角のカフェで、行き交う人や聞こえてくる会話を背景に企画書を書き上げた経験がある人は少なくないはず。
むしろ、このような環境のほうが捗るという人は多い。
企画を練り上げるような創造的な仕事は、会社の自席でパソコンに向かう、という限定された環境では難しい。
パソコンのモニターに見入っていると、その画面の中だけで解決しようとしてしまう。
他のアナログ資料、他人の考え、まわりにいる人の会話など…様々なノイズが耳目に入りにくくなるからです。
著者は、創造的思考モードになるとき、必要な資料と、アナログな付箋やノート、色の違うペンを数本持って、気分によってあちこち移動することがよくあるそうです。
書類やノートを広げて構想を練っていると、他の部署の人たちがミーティングしている姿や、誰かが横切る様子などがぼんやりと視界に入ってくる。
もちろん、話し声や足音も聞こえてくる。
こうしたノイズが、小さな化学反応を起こして、ふと"ひらめく"ことがある。
◾️時間は区切って、空間は自由に
私たちは、時間的に追い詰められると、突如、すごいパワーを発揮することがある。
創造的思考はクリエイティブな作業だから、時間管理なんて…と思うかもしれないが、アイデア出しをする時は、ストップウォッチやアラームを使って、短く時間を区切って行うと効果的である。
慣れないと辛いかもしれないが、スピードとリズムが必要です。
◾️書くスペースが広がるだけ、発想は広がる
各人が自由にアイデアを発散し、それを見える化しながら、たくさんの頭を使って醸成させていく。
そんな時には、ホワイトボードが欠かせない。
ホワイトボードを使う時は、あまり最初からまとめ過ぎないほうがいい。
書く場所を仕切ってしまうと、書く人は往々にして、「これの次には、これを書くべきかな…いや、これかな…」と、正解を探してしまうが、プロジェクトの初期段階では、「プロセス」自体も新たに考えていくため、このやり方は向いていない。
悩んでいるうちに書くスピードが落ち、書くべきことを忘れてしまい、アイデアの発散力が落ちて…結局、創造的な議論は出来ないからである。
どんどん書きながら考え、アイデアをまとめていく。
発散と収束を繰り返すため、アイデア出しの段階では、ホワイトボードのスペースは広いほうが望ましい。
時間は規制をかけたほうがいいが、空間に関してはできる限り自由に使える環境を作る。
これは、ひらめきを生む「整え方」の中でも重要なポイントである。
◾️おわりに
普段作業をする時、時間を決めずにダラダラと作業をしてしまいます。
集中力を高めて生産性を上げるために、作業を始める時は終わりの時間を決めていこうと思います。