『仕事に追われない仕事術』レビュー 101冊目:ビジネスNo.67
『仕事に追われない仕事術』
著:マーク・フォースター
こんにちは、masamariです。
今回は、マーク・フォースターさんの『仕事に追われない仕事術』をご紹介します。
◾️人には2つの脳がある!?
科学的に厳密な表現ではないが、人間には"理性の脳"と"衝動の脳"という2つの脳がある。
仮に、人の体を1つの国と考えるなら"理性の脳"とは政府である。
体全体を動かす計画や規則を作っている。
人生設計、生活改善、適度な運動、健康的な食事……こうした計画を立て、実行を指示するのが "理性の脳"の働きだ。
この "理性の脳"と対立するのが"衝動の脳"だ。
"衝動の脳"とは、晴れた日に石の上でひなたぼっこをするトカゲと同じで、ヘビの気配を感じれば、一目散に石の下に隠れるし、おいしそうな虫を見つければ、飛びついて捕食する。
"衝動の脳"は考える脳ではない。
本能に従って、直感的·反射的に反応するのみだ。
仮に"理性の脳"が作った計画があったとしても"衝動の脳"は、そんなものは考慮しない。
衝動の脳にとって問題なのは「危険かどうか?」ただそれだけだ。
ただし、"衝動の脳"の機能も、人間の生存には欠かせないものだ。
例えば、クルマの前に飛び出した子どもを避けるのに理性の脳、では間に合わない。
こうした緊急時には、反射的ですばやい行動が必要だからだ。
しかし、何かを決断したり、計画を立てる場面となると"理性の脳"の独壇場だ。
もし、すべてを衝動の脳に任せたら、目先の出来事に振りされるだけで1日が終わります。
問題解決や目標について、考えることはできないだろう。
◾️"理性の脳"より優位に立つ"衝動の脳"
"理性の脳"と"衝動の脳"、この2つの脳の間に葛藤が起きたら、どちらが勝つか。
勝つのは"衝動の脳"です。
「毎日、運動をする」という計画を作ったとする。
これは"理性の脳"の計画である。
現実には、寒い日もあれば、雨の日もあるから、そんな日に"衝動の脳"が「嫌だな」「今日だけはやめておこう」となると"理性の脳"に活躍の場はない。
あるいは、ダイエットをすることを考えてみる。
体重を減らすために、何を食べるべきかは"理性の脳"が計画する。
しかし、目の前にチョコレートが登場すると、”衝動の脳"が"理性の脳"の計画をうち壊すのだ。
昆虫に飛びつくトカゲと変わりない。
"衝動の脳"がそれほど強力なのに、”理性の脳"が計画したダイエットを成功させる人がいるのは不思議だと思わないか?
"衝動の脳"の方が"理性の脳"より強いと言っても百戦百勝ではないのだ。
"理性の脳"には"衝動の脳"をコントロールする力があるからである。
つまり、計画の達成やダイエットの成功は、"理性の脳"の活躍にかかっているのだ。
◾️おわりに
"理性の脳"と"衝動の脳"の2つの脳なんて考えもしませんでした。
これからはその2つの脳を意識して、行動を変えていこうと思います。